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不動産鑑定１０月号		「住宅新報社発行「不動産鑑定」９月号より転載」
建築形態規制ソフト活用のポイント第５回 CAD（建築形態規制）ソフトによる事務所ビルのプランニング
財団法人　日本不動産研究所ＣＡＤ活用プロジェクトチーム　中村京・岩指良和

はじめに
第３回及び第４回の２回にわたって共同住宅のプランニングについて説明してきましたが、今回は事務所ビルのプランニングについて説明します。

１．事務所ビルプランニングの特徴
　事務所の建築形態規制は共同住宅に比べるとあまり厳しくないため、建物の形状には自由度があります。そのため、事務所ビルのプランニングを行った結果は、ボリュームチェック※１段階のブロック図と、概ね似たものになります（図１参照）。その理由は、事務所の場合には共同住宅と異なり、居室への採光規定が免除されることから（表１参照）、ボリュームチェックされた空間いっぱいに建物をプランニングすることが可能だからです。

◆図１：ボリュームチェック空間とプランニングした建物の３次元イメージ

	●事務所の場合図1－①	図1－②


	●共同住宅の場合図1－③	図1－④

◆表１：共同住宅と事務所のプランニングにおける類似点と相違点

項目	共同住宅	事務所
居室の採光	必要	免除
建物の形状	住戸の採光を恋うy路した間口・奥行きに制約される	採光にこだわる必要がないため自由度が高い
共用廊下等の容積率不算入	ある	ない
２以上の直通階段の設置	その階の居室床面積＞200㎡	左記に同じ
＊表の規制は、一般基準であり、この表以外に強化規定と緩和規定があるので注意。